法務・ビジネス英語

AIで英会話は代わりになるか|仕事で英語を使う弁護士が、AIで足りる部分と足りない部分を分ける

公開
執筆ベン弁護士・英検1級・UK育ち

本記事には広告を含みます。料金は公式サイトで2026年10月12日に確認したものです。運営者が実際に受講したものではありません。内容は変更されることがあるため、申込前に必ず公式サイトでご確認ください。

「英会話レッスンにお金を払うのは時代遅れ」という見出しの記事を見かけました。AIを英会話の練習相手にすれば、スクールに通わなくても英語は学び直せる、という趣旨です。

半分は、その通りだと思います。私も仕事で英語を使いますが、翻訳はほぼAIに任せています。ただ、残りの半分は、AIではどうにもならないと感じています。

この記事では、弁護士として英文契約書や英語の会議を扱ってきた立場から、AIで足りる部分と、人との練習でしか埋まらない部分を分けて書きます。

AIで足りる部分

翻訳は、ほぼAIで済むようになりました。 英文メールの下書き、資料の大意をつかむための翻訳、自分の書いた英文の文法チェック。このあたりは、今はAIに任せるのが一番速いと思います。

学習の場面でも同じです。

  • 単語や表現の意味を調べる
  • 自分の英作文を直してもらう
  • 決まった場面(自己紹介、会議の冒頭のあいさつなど)の言い回しを準備する
  • 時間を気にせず、何度でも同じ質問をする

こうした「一人で準備できること」は、AIを使わない理由がありません。費用もかからず、24時間いつでも使えます。この点で「お金を払う必要はない」という主張は正しいです。

AIで足りない部分①:細かい英文の解釈

一方で、仕事で英語を使っていて、AIに任せられないと感じる場面が2つあります。

1つ目は、細かい英文の解釈です。

AIの翻訳は、大意をつかむには十分です。ただ、契約書のように一語の違いで意味が変わる文章では、AIの訳を信じて終わりにはできません。たとえば、義務を表す “shall” と、権利や裁量を表す “may” の違い。あるいは、努力義務の強さを表す表現の違い。こうした部分は、AIの訳が自然な日本語になっているほど、元の英語のニュアンスが落ちていても気づきにくくなります。

結局、最後は自分で原文を読んで判断しています。AIは下訳には使えますが、解釈の責任は持ってくれません。英文契約書の読み方は、英文契約書は頭から読まないで書いています。

AIで足りない部分②:会話のテンポと想定外の質問

2つ目が、英会話そのものです。

英語の会議や電話で困るのは、準備していなかった質問が来たときと、会話のテンポが速いときです。準備した英語は、準備した範囲でしか使えません。想定外の質問が来た瞬間、頭の中で日本語から組み立て直していると、会話はもう次に進んでいます。

ここでAIが足りない理由は、単純です。

  • AIは待ってくれます。 考える時間が無制限にあります。実際の会議では、相手は数秒しか待ってくれません。
  • AIは割り込んできません。 人間同士の会話では、話している途中で質問が来たり、話題が急に変わったりします。
  • AIは、こちらの言いたいことを汲み取ってくれます。 多少崩れた英語でも意味を補ってくれるので、「通じなかった」という経験が積めません。

つまり、AIとの会話は、本番よりずっと優しい環境です。文法や言い回しの練習にはなっても、テンポと想定外への対応は、人間相手でないと鍛えられません。

会議で話せない理由そのものは、TOEIC900でも英語の会議で話せない理由でも整理しています。

イギリスで英語を身につけたとき、効いたのは人と話したことだった

私は子どものころに、英語をほとんど話せない状態でイギリスに渡り、5年ほど過ごしました。振り返って、英語が身についた一番の要因は、人と話したことです。

聞く量や読む量も、もちろん土台になっています。ただ、話せるようになったのは、その場で返さなければいけない会話を、毎日繰り返したからだと思います。相手は待ってくれないし、言い直しも求めてきます。その中で、考えるより先に口が動くようになっていきました。

これは、AIとの会話ではなかなか再現できない部分です。英語に「浸かる」ことの意味は、英語は「浸かった量」で決まるで詳しく書いています。

結論:AIと人を分業させる

AIか英会話かの二択で考える必要はないと思います。分業させるのが一番効率的です。

やること向いている手段
単語・表現を調べる、言い回しを準備するAI
英作文やメールを直すAI
細かい英文の解釈AIで下訳 → 最後は自分で原文を読む
会話のテンポに慣れる人との英会話
想定外の質問に返す練習人との英会話

AIで準備をして、人との会話で実戦をする。こう分けると、英会話にお金を払う意味は「全部を習う」から「人間相手でしか練習できない部分だけを買う」に変わります。そう考えると、必要な金額もかなり小さくなります。

人との練習を、安く量で確保するなら

人との会話を、毎日少しずつ積みたいならオンライン英会話が現実的です。

たとえばネイティブキャンプは、公式サイトによれば、プレミアムプランが月額7,480円(税込)で、予約なしの「今すぐレッスン」は回数無制限とされています。はじめての人向けに7日間の無料体験があり、無料体験のあとは自動的にプレミアムプランへ移行する仕組みです。続けない場合は、期間内の手続きを忘れないようにしてください。

回数を気にせず受けられるので、「会議の前に一回話しておく」「想定外の質問に返す練習を何度も繰り返す」といった使い方がしやすいサービスです。AIで言いたいことを準備して、レッスンでそれを実際に使ってみる。この組み合わせなら、準備の時間はAIで短くしつつ、会話のテンポには人間相手で慣れていけます。

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会議の英語に絞りたいなら

仕事の会議で話せるようになりたい、という目的がはっきりしているなら、ビジネス英語に特化したサービスを選ぶ手もあります。ビジネスの場面に絞ったコーチングの料金と仕組みは、Bizmates Coachingの料金と仕組みで整理しています。

まとめ

  • 翻訳、英作文の添削、言い回しの準備は、AIで十分です
  • 細かい英文の解釈は、AIの訳を下書きにして、最後は自分で原文を読む必要があります
  • 会話のテンポと想定外の質問への対応は、AIでは鍛えられません。AIは待ってくれて、割り込まず、意味を汲み取ってくれるからです
  • 英語が話せるようになったのは、人と話したからでした
  • AIで準備して、人との会話で実戦する。英会話にお金を払うのは、人間相手でしか練習できない部分だけで足ります