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英語コーチングの「全額返金保証」を4社比較|弁護士が条件を読み解く

公開
執筆ベン弁護士・英検1級・UK育ち

本記事には広告を含みます。公式サイトおよび各社が公表している規約をもとに作成しており、情報の確認日は2026年9月20日です。

英語コーチングの公式サイトを開くと、たいてい「30日間全額返金保証」と書いてあります。50万円から100万円を超える買い物で、この一文があるかないかは大きい。

ただ、「全額返金保証」は広告の見出しであって、契約条項そのものではありません。実際に返ってくる金額は、起算点・除外される費用・適用条件の3つで決まります。同じ「30日間全額返金」でも、中身は各社で違います。

この記事では、主要4社の保証条件を同じ軸で並べます。

結論:見るべきは3か所

先に結論を書きます。返金保証を読むときに確認すべきは、次の3点です。

  1. 起算点:「契約日」からか「受講開始日」からか
  2. 除外費用:入会金・教材費・事務手数料が返ってくるか
  3. 適用条件:支払方法、受講回数の上限、再入会の可否

「30日間」という数字は、この3つを見ないと意味を持ちません。入会金5万5,000円が対象外なら、それは全額返金ではないからです。

4社の返金保証を並べる

※各社の公式サイトおよび公表情報をもとに作成(2026年9月20日確認)。条件は変更されることがあるため、申込前に必ず公式サイトと契約前に交付される書面をご確認ください。

サービス期間起算点入会金の扱い主な条件
プログリット30日受講開始後対象外(返金されない)所定の手続きによる申請。利用後は再受講不可
ENGLISH COMPANY30日受講開始日対象外(返金されない)対象コース限定、セッション消化回数の上限あり、学割利用者は対象外、返金保証利用後の再入会不可
トライズ1ヶ月受講開始後公式サイトでは「無条件で全額返金」と記載一括払いが対象(月払いは保証の対象外)
スマートメソッド―――返金ではなく「1レベルアップ保証」。未達なら無償でサポート継続

プログリット

プログリットの公式サイトには、入会金を除く全額を返金すること、申請は所定の手続きに従うこと、そして返金保証制度を利用した場合は以降そのプログラムを受講できないことが明記されています。

また、30日を超えた場合も未受講分は日割りで返金されるものの、残り日数によって最大5万円の解約金が発生するとされています。

読み解くとこうなります。

  • 30日以内なら、入会金5万5,000円を除いた受講料が戻る
  • 31日目以降も日割りで戻るが、解約金が引かれる
  • 返金保証を使うと、あとで「やっぱり再開したい」と思っても戻れない

3点目は見落とされがちですが、重要です。返金保証は「一度きりの離脱カード」であって、仕切り直しの制度ではありません。

ENGLISH COMPANY

ENGLISH COMPANYは、条件を公式サイトに最も詳しく書いています。対象となるのは、同社のサービスを初めて受講する人で、パーソナルトレーニングコース週2回90日(トレーニングセッションの消化8回以内)または週1回180日(同4回以内)を受講し、かつ学生割引を利用していない人です。セミパーソナルコースは返金保証の対象外とされています。

返金されるのは初回納入分の受講料で、入会金・教材費・発送事務手数料・分割事務手数料は除かれます。また、返金保証を使って退会した場合、再入会は受け付けられません。

ここで効いてくるのがセッション消化回数の上限です。週2回のコースなら8回まで。単純計算で4週間分ですから、30日という期間とほぼ重なります。つまり「30日間フルに受けてから判断する」ことは想定されていて、それ以上受けたら保証は使えない、という設計です。

条件が細かいので身構えるかもしれませんが、条件を公開していること自体は評価できます。申込前に自分が該当するか判断できるからです。

トライズ

トライズの公式サイトには、受講開始から1ヶ月以内に退会した場合、無条件で全額返金するという記載があります。加えて、規定のVERSANTスコアに到達できなかった場合、受講期間を1回のみ1ヶ月無料で延長する保証もあります。

注意すべきは支払方法です。公式サイトの表では、全額返金保証と途中解約保証が適用されるのは一括払いのみで、月払いは対象外とされています。

金額の大きいコースほど月払いを選びたくなりますが、月払いを選んだ時点で返金保証は付いていないことになります。ここは契約前に必ず確認してください。

無料延長保証のほうも条件が具体的です。毎日の学習報告、800時間以上の学習達成、規定テストの毎月受験、3ヶ月以上の休会なし、12ヶ月一括払いがすべて求められます。「成果が出なければ延長」という見出しの裏側には、これだけの前提があります。

スマートメソッド(レアジョブ)

スマートメソッドは、そもそも返金型ではありません。CEFR-Jに準拠したプログラムでスピーキング力が受講前より1レベル以上上がることを保証し、定められた受講条件を満たしていてレベルが上がらなかった場合は、必要と判断されるサポート・レッスンが無料で提供されるという設計です。

考え方としては合理的です。返金されてもその期間に使った時間は戻りませんが、サポートが継続されれば当初の目的である英語力は手に入る可能性が残ります。

ただし保証の適用には条件があり、レッスン受講率やホームワークの提出率などが求められるとされています。適用条件そのものが、実質的な学習ノルマになっている点は理解して入るべきです。

保証とは別に、法律上の解約権がある

ここは弁護士として補足しておきます。

一定の要件を満たす語学教室の契約は、特定商取引法の「特定継続的役務提供」にあたり、契約書面の受領日から8日以内のクーリング・オフや、その後の中途解約が法律上認められます。要件は契約期間と金額で決まるため、コースによって結論が変わります。

重要なのは、各社の「返金保証」は法律上の権利とは別建ての、事業者独自のサービスだという点です。実際、ある英語学習サービスの利用規約には、特商法の定めにかかわらず所定の条件を満たせば30日間の全額返金保証制度を利用できる旨が書かれています。

つまり、返金保証の条件に当てはまらなかったからといって、法律上の解約権まで失うわけではありません。契約前に交付される概要書面と契約書面に、クーリング・オフと中途解約の条件が書かれているので、そこは必ず読んでください。

なお、ここでの説明は一般的な情報提供であり、個別の契約についての法的助言ではありません。具体的なトラブルは弁護士に個別にご相談ください。

契約前に確認する5つの質問

無料カウンセリングの場で、次の5つを聞いておくと判断を誤りません。

  1. 返金保証の起算点は、契約日と受講開始日のどちらですか
  2. 返金されない費用は何がありますか(入会金・教材費・事務手数料)
  3. 支払方法によって保証の適用は変わりますか
  4. レッスンを何回受けたら保証の対象外になりますか
  5. 返金保証を使った場合、あとで再入会できますか

回答を口頭で済ませず、書面のどこに書いてあるかを示してもらうのが確実です。担当者の説明と書面の記載が食い違うことはあり得ますが、最後に効くのは書面のほうです。

まとめ

  • 「全額返金保証」の実体は、起算点・除外費用・適用条件の3つで決まる
  • 入会金は、どの社でも返金対象外になっていることが多い
  • トライズは一括払いのみが保証の対象。月払いだと付かない
  • ENGLISH COMPANYはセッション消化回数にも上限がある
  • スマートメソッドは返金ではなく、サポート継続による成果保証
  • 保証の条件に当てはまらなくても、法律上の解約権は別に存在する

料金も保証条件も変更されることがあります。申込前には必ず公式サイトと、契約前に交付される書面をご確認ください。

本記事で扱った4社以外にも選択肢はあります。返金保証の条件を規約から読み解いた例としてスパルタ英会話の記事、月額制で違約金がない設計の例としてBizmates Coachingの記事もご覧ください。

プログリットの公式サイトで最新の条件を確認する